ユーザー事例
  〜 つた機械金属 株式会社

ダイカスト加工におけるマシニングセンタの活用事例
 〜バリ取り作業のNC化により、作業効率が3倍に

自動車機器を中心に、産業用・農業用・レジャー用など広い分野にわたる機械の部品を製造している蔦機械金属 株式会社(兵庫県姫路市)では、常に新しい技術の導入に意欲的に取り組んでいます。

今回は同社のエンジンやオルタネータなど自動車部品のダイカスト加工分野における、マシニングセンタとOneCNCの活用方法を紹介します。

ダイカスト加工では、分割面に対する面出し処理や穴加工、そしてバリ取りなどの処理が必要となりますが、これらの処理をいかに正確に、スピーディーに行うかが課題となります。

3Dモデルを活用して効率的に

OneCNCでは、全ての製品グレードで、主な3Dモデルフォーマットは全て読み込み可能で、自由に取り扱うことができます。また、3Dモデル上の必要なエッジ形状を加工領域として指定することが可能で、手早くツールパスを作成できるという特長があります。

▲3Dモデル上にダイレクトにツールパスを作成


2次元加工は2次元専用のCAD/CAMを用いて平面上でプログラムを作成している現場も多いですが、3Dモデルの扱いに強みを持つOneCNCを用いることで、3Dモデル上にダイレクトに2次元加工用のツールパスを作成することが可能で、これにより様々なメリットがあります。

一つは、位置関係が視覚的に確認できるため、ミスのない位置合わせが確実にできるという点があげられます。
さらにワークへの工具干渉や、深い掘り込みなどで発生する工具ホルダの干渉なども注意する必要がありますが、ツールパスを作成する一連の作業の中で3Dモデルとの干渉チェックが行える点があげられます。

マシニングセンタを用いたダイカスト加工のバリ取りの自動化

ダイカスト加工では、バリ取り処理も不可欠な工程です。
これまで手作業で行われることが一般的でしたが、近年、自動化による高効率化が追求されてきています。
当社ではより高速な加工を実現するため、ロボットを用いるのではなく、より力の強いマシニングセンタを用いたバリ取り処理を採用しています。

▲マシニングセンタを用いた自動バリ取りの様子


ワークの歪みにあわせて経路を微調整

マシニングセンタでのバリ取り処理の流れは以下のとおりです。
OneCNCでは、3Dモデルから簡単にエッジ線を抽出することができるので、そのエッジ線に対し適度にオフセットを加えて、バリ取り工程のツールパスを作成します。

ダイカスト品の特性上、変形や歪みは避けて通れないものであり、完成までにツールパスの調整を幾度か繰り返し完成させる必要があります。1回目の加工で処理されなかった部分があれば、OneCNC上で工具軌跡を微整して再度バリ取りを行いプログラムを完了させます。

この工具軌跡の調整作業をいかに効率用よく行うかが大切なポイントとなる訳ですが、OneCNCでは、使い勝手の良いCAD機能で形状/経路の調整を行い、また、加工条件設定の調整/変更も簡単に行えますので、NCプログラムの調整作業は極めて簡単に行うことができます。


最後に

マシニングセンタを用いたバリ取りに取り組んだ結果、非常にスピーディーな加工が実現し、バリ取り作業に要する作業人員をこれまでの3分の1に抑える成果を得たといいます。

今後も様々な工夫を凝らしさらなる効率化を図っていかれるであろう同社を、これからも注目していきたいと思います。


▼ユーザープロフィール

■会社名:蔦機械金属 株式会社
■所在地:(白浜工場)兵庫県姫路市白浜町宇佐崎南1-25
■URL :http://www.tsuta.co.jp/
【導入製品】

OneCNC Mill Expert


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